広成子との会話
- 広成子:
- 殷郊!
- 殷郊:
- ……
- 広成子:
- 殷郊!返事はどうした!
- 殷郊:
- …師匠。お久しぶりです
- 広成子:
- 何故すぐに返事をしない!
- 殷郊:
- 僕は、封神計画において崑崙を裏切った身…。
今更、師匠になんと言えば良いのかわかりませんでした - 広成子:
- おまえが下山をする時に言った言葉を覚えているか?
- 殷郊:
- もちろんです
- 広成子:
- もし、私たちの言う事に逆らった時は…
- 殷郊:
- 『死をもって償わなければならない』でしたね…
- 広成子:
- そうだ
- 殷郊:
- 僕は、どうすればいいのでしょう?
- 広成子:
- おまえは、今黄天祥を手伝うためにここにいるのだろう?
- 殷郊:
- その通りです
- 広成子:
- ならばそれでいいだろう
- 殷郊:
- お許し頂けるのですか?
- 広成子:
- おまえは、一度死に償いは終わったのだ。
今のおまえが我々の敵ならば私は師としておまえを討たねばならなかった。
そうでなかった事を喜ばしく思う - 殷郊:
- はい
- 広成子:
- ただし、二度の失敗は許されない。わかったな?
- 殷郊:
- わかりました。その時は、魂魄も残さぬよう自ら果てましょう
- 広成子:
- 弟子の不始末は師の不始末。その時は私も付き合おう
- 殷郊:
- 師匠…
- 広成子:
- 黄天祥!弟子を頼む!
- 黄天祥:
- はっ!はい!
鴻鵠の志
- 殷郊:
- 父上!
- 紂王:
- 殷郊!
- 殷郊:
- お元気そうで何よりです
- 紂王:
- 予は、ここにきて以来お前が来るのを感知しお前を避けてきた…。
何を伝えることもなく死んでいった予にはおまえに会わす顔がないとな… - 殷郊:
- 父上は、どんな姿であろうと父上です!私はただ、父上にお会いしたかった…
- 紂王:
- …誰にも迷惑をかけないために再び封神される日をただひたすらここで待つつもりであった
- 殷郊:
- 父上…
- 紂王:
- だが、黄天化が私に教えてくれたのだ、伝えるのは今からでも遅くはないと。
今だから本当に伝えたいことが分かるのだと…。
おまえが殷を守ろうとして封神されたのは知っている。
荒れ果てた殷を立て直そうと…王の息子として責任を果たそうとしたと…。
…予は良い息子をもった - 殷郊:
- 父…上…そのお誉めの言葉だけで私は十分です
- 紂王:
- 予があのような真似をしなければ予よりも遥かに優れた王になったであろう。
だが殷郊、お前には私を倒すという選択肢もあったはずだ - 殷郊:
- 父上に刃を向けろと!?
- 紂王:
- その上でおまえが王になるという道もあったはずであろう?
道理から言えば殷はあの時すでに滅ぼされるべきであったのだ - 殷郊:
- しかし父上!道理とおっしゃるならば親に刃を向けることは道理に反します!
- 紂王:
- 王とは、全てを握るものだ。血縁の者だからと罪をとがめないでいては国の統治などできぬ。
真の賢君とはそういうものだ。王たるものには王にしかわからぬ道理がある - 殷郊:
- ……
- 紂王:
- この先、封神された我々がいつまでこうしていられるのかどうなって行くのかはわからぬが王太子たるもの鴻鵠の志を持て。情により事を見誤ってはだめだ
- 殷郊:
- 分かりました父上。父上の王道しかと胸に刻んでおきます
殷郊は『鴻鵠の志』を心に刻んだ
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